【第5回】朝から頭が痛い、学校に行くと痛くなる―生活リズムと子どもの頭痛

朝に頭痛がある子どもと睡眠・生活リズム・枕や寝姿勢の関係

「朝になると頭が痛いと言うんです」
「学校がある日だけ痛くなることがあって……」

子どもの頭痛のご相談では、
そんなお話を聞くことがあります。

夜は元気だったのに、朝になると頭が痛い。
休日は比較的元気なのに、学校のある朝になると調子が悪い。

そんな様子が続くと、
「学校に行きたくないだけなのかな」
「本当に痛いのかな」
「夜更かししているからじゃない?」
と、親御さんも迷ってしまうことがあります。

でも、
朝の頭痛をすぐに
「学校に行きたくないから」
「生活習慣が悪いから」
と決めつけるのではなく、

朝、その子の身体に何が起きているのか。
まずはそこから見ていくことが大切です。

目次

朝の身体は、いきなり全開になるわけではありません

眠っている身体は、朝になると少しずつ活動する状態へ切り替わっていきます。

目を覚ます。
起き上がる。
立つ。
着替える。
朝ごはんを食べる。
支度をして学校へ向かう。

当たり前のように見えますが、
朝の短い時間の中で、
身体にはいくつもの切り替えが起きています。

眠っている状態から目覚め、
横になっていた身体を起こし、
立った姿勢を保ち、
活動できる状態へ変えていく。

この切り替えがスムーズにいかないと、

  • 頭が痛い
  • 身体がだるい
  • 起き上がれない
  • 立ちくらみがする
  • 気持ちが悪い
  • 動悸がする

といった症状が出ることがあります。

第3回でも触れた
「起立性調節障害」では、
こうした朝のつらさがみられることがあります。

もちろん、
朝起きにくい子がすべて起立性調節障害というわけではありません。

ただ、
「朝起きられない=怠けている」
と見てしまう前に、
身体の状態を一度見てあげることは大切です。

睡眠は「何時間寝たか」だけではありません

子どもの頭痛を考えるとき、
睡眠はとても大切です。
ただし、
見るのは睡眠時間だけではありません。

平日は早く起きるけれど、
休日は昼近くまで寝ている。
夜遅くまでスマホを見ている。
毎日寝る時間が違う。

こうした生活リズムのずれが重なると、
朝の目覚めがつらくなることがあります。

スマホやゲームを全部やめる必要はありません。

でも、
寝る直前まで画面を見続けるよりも、
できれば寝る前1時間くらいは画面から離れ、
身体と脳が休む時間をつくってあげたいところです。

「早く寝なさい」
と叱るより、
眠りに入る準備をつくる。

そんな見方の方が、
子どもにも伝わりやすいことがあります。

寝ている間に、首は休めていますか?

もうひとつ見ておきたいのが、
枕と寝姿勢です。

睡眠は
「何時間寝たか」
だけでなく、
寝ている間に身体がどれだけ休めているか
も大切です。

特に首こりが強い子や、
ストレートネック傾向がある子では、
枕の高さや形が身体に合っていないと、
朝まで首まわりに負担が残ることがあります。

ふうが整体院では、
頭が深く沈み込みやすい低反発タイプの枕は、
基本的にはおすすめしていません。

大切にしているのは、
低めで平ら、
沈み込みすぎず、
自然に寝返りを打てること。

仰向けをベースにしながら、
左右へ寝返りを打ち、
また真ん中へ戻ってこられる。

私はよく、
これを「ダルマ」のような寝方と説明しています。

ダルマは、
少し横に傾いても、
また真ん中へ戻ってきます。

寝ている身体も同じように、
一方向に固まったままになるのではなく、
自然に動けることが大切です。

横向きの姿勢が長く続けば、
首や肩に左右差のある負担がかかることもあります。

だからこそ、
身体が自由に寝返りを打てることが大事なのです。

そのため、ふうがでは、
適度な反発があり、
頭が沈み込みすぎず、
寝返りを妨げにくい枕
をおすすめしています。

特に首こりや朝の頭痛がある方には、
低反発タイプは選ばないようお伝えしています。

朝起きたときに首がこっている。
肩が重い。
頭が痛い。

そんなときは、
睡眠時間だけでなく、
枕の高さや硬さ、
寝姿勢、
寝返りのしやすさも
一度見直してみてください。

朝ごはんと水分も、無理に「ちゃんと」にしない

朝ごはんを食べない。
起きてすぐ学校へ行く。
水分をほとんどとらない。

そんな生活になっている子もいます。

だからといって、
「朝ごはんをちゃんと食べなさい」
と責めても、
そもそも朝は食欲がなく、
身体が食べられる状態になっていないこともあります。

朝からたくさん食べることが難しければ、

水分をとる。
一口でも食べられるものを用意する。
身体が目覚める時間を少しつくる。

その子にできるところから整えていく方が現実的です。

「正しい生活」
を押しつけるのではなく、

その子の身体が
朝、動き出しやすい環境をつくる。

そんな視点で考えてみてください。

学校のある日だけ痛いとき

学校のある朝だけ頭が痛くなると、
「学校に行きたくないからじゃない?」
と考えたくなることがあります。

でも、
学校のある日と休日では、
身体にかかる負担そのものが違います。

早く起きる。
時間に追われる。
通学する。
人の多い場所へ行く。
教室の音や光の中で過ごす。
授業に集中する。
テストがある。
部活動がある。
友人関係がある。

学校へ行く一日には、
休日とは違う刺激や緊張がたくさんあります。

だから、
「学校に行きたくないから頭痛になる」
と決めるのではなく、

学校のある日に、
その子の身体には何が起きているんだろう。

そう見ていくことが大切です。

身体の疲れなのか。
睡眠なのか。
朝の立ち上がりなのか。
首や肩の緊張なのか。
学校生活の中に気になることがあるのか。

どれか一つではなく、
いくつかが重なっていることもあります。

「休ませる? 行かせる?」で迷ったら

朝、子どもが「頭が痛い」と言ったとき、

休ませた方がいいのか。
学校へ行かせた方がいいのか。

親御さんが迷うのは当然です。

毎回休ませるのも心配。
でも、無理をさせるのも心配。

そんなときに、
「行く」「休む」の二択だけで
考えなくてもいいと思います。

いつもの頭痛なのか。
痛みはどのくらいなのか。
吐き気や発熱など、ほかの症状はないか。
少し休むと動けるようになるのか。
いつもと違う様子はないか。

必要であれば医療機関に相談し、
学校とも連携しながら考えていくこともできます。

「行けるかどうか」
だけではなく、
その子の身体が今、どんな状態なのか。
見ることが先です。

頭痛日記は、原因を探し当てるためではありません

朝の頭痛が続くときには、簡単な記録をつけてみるのも役立ちます。

  • 頭痛があった日
  • 痛くなった時間
  • 寝た時間、起きた時間
  • 朝食や水分
  • 学校があったか
  • 部活や習い事
  • 月経との関係
  • 首や肩のつらさ
  • その日の体調や出来事

毎日細かく書く必要はありません。

「月曜日に多いな」
「夜更かしした翌朝に出ているな」
「部活の翌日に多いな」
「朝食を食べられなかった日に出やすいな」

そんなパターンが見えてくることがあります。

頭痛日記は、
子どもを管理するためでも、
何か一つの原因を探し当てるためでもありません。
その子の身体のリズムを知るためのもの。
そう考えると続けやすくなります。

朝の頭痛を、ひとつの理由に決めない

朝になると頭が痛い。
学校のある日に痛くなる。

そんな様子が続いたとき、

「夜更かししているから」
「学校に行きたくないから」
「気持ちの問題だから」

と、一つの理由に決めてしまわないでください。

眠れているかな。
朝、身体を起こすのはつらくないかな。
水分はとれているかな。
首や肩は休めているかな。
枕は合っているかな。
学校へ向かう朝に、どんな負担があるかな。

ひとつずつ見ていくと、
その子の頭痛の背景が少しずつ見えてくることがあります。

頭痛だけを見るのではなく、
その朝、その子の身体に何が起きているのかを見る。
そして必要なところから、
少しずつ整えていく。
それが、子どもの頭痛と向き合うときに大切なことだと思います。

次回は、
【第6回】頭痛のある子に家庭でできること――やさしいセルフケア
についてお話しします。

朝に頭痛がある子どもと睡眠・生活リズム・枕や寝姿勢の関係

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この記事を書いた人

頭痛専門 ふうが整体院 頭痛セラピスト
Holistic life Labo UPA-LA セラピスト ヒーラー

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