子どもの頭痛を、頭だけで見ない。――「元気そうに見える」の向こう側にあるもの

「頭が痛い」

子どもがそう言っても、熱はない。
咳も出ていない。
顔色も、それほど悪くない。

話しかければ普通に答えるし、食事もできる。
少し前までスマホを見ていたり、ゲームをしていたりすることもある。

そんな姿を見ていると、

「本当にそんなに痛いの?」
「学校に行けば大丈夫なんじゃない?」
「また頭痛?」

そんな言葉が、つい出てしまうことがあります。

でも、頭痛は外からは見えません。
熱のように体温計で数字が出るわけでもなく、ケガのように傷が見えるわけでもありません。

だからこそ、子どもの頭痛は周囲から理解されにくいことがあります。

そして、それは家庭の中だけではありません。

学校でも、保健室へ行くことが増えたり、授業や部活動を休んだりすると、

「また頭が痛いの?」
「さっきまで元気だったのに」

と思われてしまうことがあります。

けれど、元気そうに見えることと、痛くないことは同じではありません。

ここは、子どもの頭痛を考えるときに、まず知っておいてほしいことです。

目次

子ども自身も「なぜ痛いのか」分からない

大人でも、自分の身体の状態を正確に言葉にするのは難しいものです。

まして子どもなら、

「ズキズキする」
「締めつけられるような感じ」
「光や音がつらい」
「首から頭にかけて重い」

そんなふうに、自分の感覚を整理して伝えられるとは限りません。

ただ、

「頭が痛い」
「気持ち悪い」
「学校に行きたくない」
「今日は休みたい」

という言葉になることもあります。

そして、子ども自身も、

「どうして痛いの?」と聞かれても、分からない。

本当に痛い。
でも、どうして痛いのか説明できない。

そこに「本当に?」と聞かれることが重なると、痛みとは別のつらさが生まれてしまうこともあります。

でも、親も困っている

ここで、私は親御さんだけを「理解してあげる側」として考えたくありません。

なぜなら、親も分からなくて困っているからです。

熱があるなら、「今日は休ませよう」と判断しやすい。
ケガをしていれば、病院へ連れて行こうと思える。

けれど、頭痛は見えません。

病院で検査を受けても、大きな異常は見つからないこともあります。

それでも子どもは「痛い」と言う。

学校を休ませた方がいいのか。
行かせた方がいいのか。

どこか身体が悪いのか。
学校で何かあるのか。
ただ疲れているだけなのか。

どうしたらいいのか分からなくなるのは、決して不思議なことではありません。

私自身も、そうでした。

だから、

「子どもの痛みを理解してあげましょう」

という一言だけでは、この問題は解決しないと思っています。

子どもも困っている。
親も困っている。

もしかすると、誰かが悪いのではなく、

「頭痛」という見えない症状を、どう見たらいいのか分からなかっただけなのかもしれません。

痛いのは「頭」。でも、見るのは頭だけではない

では、子どもの頭痛をどう見ていけばいいのでしょう。

ふうが整体院では、頭痛を「頭だけ」の問題として見ていません。
これは大人の頭痛でも同じですが、子どもの場合は、さらに広い視点が必要だと感じています。

首や肩に負担がかかっていないか。
長時間、スマホやタブレットを見ていないか。

睡眠はとれているか。
水分は足りているか。
生活のリズムはどうか。

学校ではどう過ごしているのか。
勉強や部活動で無理をしていないか。
友達との関係はどうか。

緊張が続いていないか。

子どもの毎日の中には、身体だけでは分けることのできない、いろいろな要素があります。

そして大切なのは、

「これが頭痛の原因です」と、一つに決めつけないこと。

姿勢だけ。
首だけ。
スマホだけ。
学校だけ。
ストレスだけ。

そんなふうに一つの原因を探すよりも、

「この子の身体では、今、何が起きているのだろう?」

と少し広く見ていく。
私はそこを大切にしています。

「身体の問題」か「心の問題」か、分けなくてもいい

たとえば、学校へ行く朝になると頭が痛くなる子がいたとします。

そんなとき、

「学校に行きたくないから頭が痛いんでしょう」

と考えてしまうことがあります。

でも、それほど単純ではないこともあります。

学校へ行く時間になると身体が緊張する。
人間関係に気をつかっている。
部活動で身体に負担がかかっている。
睡眠不足が続いている。
朝は食欲がなく、水分も十分にとれていない。

いくつものことが重なっているかもしれません。

心と身体は、別々に存在しているわけではありません。

緊張すれば呼吸が浅くなることもあります。
身体がつらければ気持ちにも余裕がなくなります。

だから、

「身体の問題なのか、心の問題なのか」

と二つに分けなくてもいいのだと思います。

その子の身体も、心も、生活も、全部つながっている。

頭痛という症状は、その中の一つとして現れているのかもしれません。

まず、「その子」を見るところから

子どもが頭痛を訴えたとき、もちろん医療機関での確認が必要な場合があります。
特に、これまでにない強い頭痛や、いつもと明らかに様子が違う場合などは、整体よりもまず医療機関での評価を優先します。
そのうえで、大きな異常はないと言われたけれど頭痛を繰り返している。

そんなときには、

「頭のどこが痛い?」

だけではなく、

最近よく眠れているかな。
身体は疲れていないかな。
学校ではどう過ごしているかな。
何か無理をしていないかな。

そんなふうに、少し視野を広げてみてほしいと思います。

すぐに答えが見つからなくても構いません。

子ども自身にも、分からないことがあります。

だから、急いで「原因」を決めなくてもいい。

まず、その子に何が起きているのだろう、と見ること。

そこが、子どもの頭痛と向き合う最初の一歩だと思っています。

頭痛を、頭だけで見ない

頭痛は、目には見えません。

だから、分かってもらえず苦しんでいる子がいます。
でも同時に、どうしたらいいのか分からず悩んでいる親御さんもいます。
どちらかが悪いわけではありません。

だからこそ、私は頭痛という症状だけを見るのではなく、その子全体を見ることを大切にしています。

身体を見る。
生活を見る。
学校での様子を見る。
そして、その子自身の言葉を聞く。

一つずつ見ていくと、それまでバラバラに見えていたものが、少しずつつながってくることがあります。

子どもの頭痛を、頭だけで見ない。

このシリーズではこれから、姿勢や首への負担、睡眠や生活リズム、学校生活、セルフケア、そして親子の関わりまで、さまざまな角度から子どもの頭痛を一緒に考えていきたいと思います。

「なぜ、この子は頭が痛いのだろう?」

その答えを急いで一つに決めるのではなく、

その子の身体と毎日の中で、何が起きているのだろう。

そこから、一緒に見ていきましょう。

次回

「子どもの頭痛、その背景には何がある?――原因をひとつに決めないという見方」

子どもの頭痛の背景にあるさまざまな要素を、身体・生活・環境という視点からもう少し詳しく見ていきます。

ふうが整体院では、子どもの頭痛について身体だけでなく、その子を取り巻く生活や背景も含めて考えています。→ 子ども頭痛サポートについてはこちら

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この記事を書いた人

頭痛専門 ふうが整体院 頭痛セラピスト
Holistic life Labo UPA-LA セラピスト ヒーラー

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