【第37回】 セルフでできる「首まわりゆるめ」ケア

頚椎×硬膜リセット流・やさしいアプローチ

「最近、首が固まっている感じがする…」。そんなとき、肩や背中まで重くなったり、頭痛やめまい、目の奥の疲れまで感じることはありませんか? 首の緊張はただの“コリ”ではなく、頚椎2番(C2)・硬膜・自律神経と深く関わっています。ここが硬くなると、神経・血流・リンパの流れが滞り、さまざまな不調につながります。

本記事では「頚椎×硬膜リセット」の考え方をベースに、自宅で安全にできる首まわりのゆるめ方をまとめました。短時間でOK。まずは今日から、やさしく始めましょう。

目次

首の構造をやさしく理解

  • 後頭下筋群:頭の付け根の4つの小筋群。眼球運動・姿勢維持とリンク。
  • 胸鎖乳突筋:首の側面の大筋。硬くなると回旋制限や顎・肩への波及。
  • 僧帽筋上部:肩〜後頚部。肩こりの代表格。

これらは筋肉同士の問題だけでなく、椎骨動脈・自律神経・硬膜とも関係します。首が硬い=「血流と神経の働きの低下」を招き、頭痛・眼精疲労・自律神経の乱れを引き起こしやすくなります。

セルフケアの基本ルール(安全第一)

  • 首を強くひねる/ボキボキ鳴らす行為はNG
  • 息を止めない。ゆっくり・小さく・痛くない範囲
  • 「痛気持ちいい」を超える刺激は避ける
  • めまい・しびれ・高血圧・頚椎疾患がある場合は医師に相談

頚椎×硬膜リセット流・首まわりゆるめケア

1.呼吸リセット

  1. 椅子に座り、背もたれに軽くもたれる。
  2. 両手を後頭部にやさしく添え、頭の重みを手に預ける。
  3. ゆっくり3〜5回、吐く息長めの深呼吸。吐くたびに首の奥がゆるむイメージ。

ポイント:吐く息は5〜7秒、吸う息は3〜4秒。副交感神経が優位になり、首の防御反射が和らぎます。

2.耳まわし

  1. 両耳を軽くつまむ(耳全体を包むイメージ)。
  2. 前方向に5回、後ろ方向に5回やさしく回す。

側頭部〜首筋までの筋膜がほぐれ、こめかみの緊張にも◎。

3.後頭下ほぐし

  1. 後頭部のくぼみ(後頭骨の下縁)に指腹を軽く当てる。
  2. 頭の重みで押される程度のごく弱い圧で10秒キープ、2〜3セット。

目の奥のこわばりや後頭部の重さがやわらぎます。押しすぎ注意。

4.鎖骨ゆらし

  1. 鎖骨の内側(胸骨側)に手のひらを当てる。
  2. 左右へ1〜2cmほど、微細にやさしく揺らす(20〜30秒)。

前側の筋膜がゆるむと、後頭部の引きつりが軽減。呼吸も深く。

5.肩甲骨呼吸ストレッチ

  1. 両肩を耳に近づけるように持ち上げながら吸う。
  2. 吐きながらストンと肩を落とす。5回。

肩甲帯が弛み、頚部の荷重が分散します。デスクワークの合間に。

効果を高める+α

  • タイミング:朝起きた直後/寝る前/PCやスマホの後に1分
  • 温めながら:蒸しタオルを頚部に当てると筋膜がほぐれやすい
  • 水分補給:老廃物の排出を促し回復をサポート

※施術の現場では、より効果的な「かえる体操」「ストレートネック用枕」「C2セルフあて」もお伝えしています。これらは別記事で特集予定です。

まとめ

首まわりがゆるむと、頭痛や肩こりだけでなく、自律神経や全身の巡りも整いやすくなります。コツは“短時間でも毎日”。今日から、できるところを1つ選んで続けてみましょう。

次回(第38回)は「呼吸の質を変えると神経が整う」をテーマに、日常で実践できる呼吸の整え方をご紹介します。

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この記事を書いた人

頭痛専門 ふうが整体院 頭痛セラピスト
Holistic life Labo UPA-LA セラピスト ヒーラー

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