【第1回】なぜ次に「クレニオセイクラルセラピー」なのか?

「頸椎×硬膜リセット」シリーズでは、首の奥にあるC2(第2頸椎)と膜のつながりを通して、頭痛がどう変化していくのかをお伝えしてきました。
“首と膜”というと一見小さな部分のように思えますが、実際には呼吸や自律神経、安心感にまでつながる大切な要であることを、感じていただけたのではないでしょうか。

けれど、実際に施術の現場に立っていると、それだけでは語りきれない変化に出会うことがあります。
体がふっと温かくなったり、呼吸が深くなったり。
気持ちが軽くなって「なんだかスッキリしました」と笑顔になる方もいます。
また、ふと昔のことを思い出したり、心が落ち着いたりする方もいらっしゃいます。

中には、安心感とともに涙がにじむ方もいますが、それはごく一部であり、ほとんどの方は「体と心が静かに整っていく」ような感覚を体験されています。
つまり、施術は「こうなります」と一つに決められるものではなく、その人の体と心が必要とする方向へ自然にひらいていくのです。

目次

クレニオセイクラルセラピーとの出会い

そうした現象を深く理解し、安心して寄り添えるようになりたい――。
そう思って私が学びを深めたのが、クレニオセイクラルセラピー(CST)でした。

CSTは「頭蓋仙骨療法」とも呼ばれ、頭から背骨、仙骨までをやさしく整えるケアです。
ごく軽いタッチで脳脊髄液のリズムや膜の緊張を感じ取り、体が本来の調和を取り戻すのをサポートします。

初めて自分がCSTを受けたとき、私は驚きました。
強く押されたわけでもないのに、体の奥からじんわりと緊張がほどけていく。
頭がすっと軽くなり、同時に心までやさしくほどけていく
「体をゆるめているのに、心までふっと軽くなる」――そんな体験は、私にとってまったく新しいものでした。

体と心の“静けさ”がもたらすもの

CSTでは、施術の中で「静けさ(Stillness)」が訪れる瞬間があります。
これは単なるリラックスとは少し違い、体と心の深いところがふっと安らぐ感覚です。
その静けさの中で、人によっては体が軽くなったり、気持ちが落ち着いたり、あるいは忘れていた感覚がよみがえることもあります。

このプロセスは決して劇的なものではなく、あくまで自然な流れの中で起こります。
小さな安心や、呼吸の深まり――そうしたささやかな変化の積み重ねこそが、本当の回復の土台になるのだと、私はCSTを通して実感しています。

このシリーズでお伝えしていくこと

新しいシリーズでは、まずCSTとは何か?どんな特徴があり、どんな変化をもたらすのか?を、丁寧にお伝えしていきます。
そのうえで、CSTから自然に広がっていく

  • 感情解放のプロセス「SER(ソマティック・エモーショナル・リリース)」
  • 最新の神経科学で注目される「グリア細胞」と記憶・感情の関わり

といったテーマに少しずつ進んでいきます。

「頸椎×硬膜リセット」で“首と膜”を入り口にしてきた旅から、
今度は“体と心の静けさ”を入り口にしたCSTの世界へ。

安心と調和を取り戻す小さな体験を、一緒に探っていけたら嬉しいです。

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この記事を書いた人

頭痛専門 ふうが整体院 頭痛セラピスト
Holistic life Labo UPA-LA セラピスト ヒーラー

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