「こめかみや目の奥が痛い」その原因、どこにある?
こめかみがズキズキする、目の奥が重だるい——。
そんな頭痛の訴えをされる方に、私は必ず「蝶形骨(ちょうけいこつ)」の存在をお伝えしています。
蝶形骨は頭の中心、頭蓋骨の底にあり、左右のこめかみの奥で蝶のような形をしています。
この骨の状態が乱れると、頭痛だけでなく、目の奥の違和感、不安感、気分の落ち込みなど、“症状はあるのに検査では異常なし”という状態が続くことがあります。
現代ではスマホやPCによる前傾姿勢、ストレスによる噛みしめ・くいしばりで、蝶形骨周辺は緊張しやすくなっています。
蝶形骨は「頭の中心」であり「心の中心」
蝶形骨は、左右の側頭骨・前頭骨・後頭骨など、多くの頭蓋骨と接しており、まさに“頭のハブ”です。
中央部にはトルコ鞍と呼ばれるくぼみがあり、その中に下垂体というホルモンの司令塔が収まります。
下垂体は視床下部と連携し、自律神経やホルモンバランスを調整する重要な器官。
そのため、蝶形骨のわずかなゆがみや動きの制限が、ホルモンバランスや自律神経の乱れ、情緒の不安定さに影響する可能性があります。
蝶形骨の動きが悪くなる原因
蝶形骨は本来、呼吸に合わせてごくわずかに動いています。
しかし、慢性的な緊張やストレスで動きが滞ると、柔軟性を失いロックされてしまいます。
- 噛みしめ・くいしばり
- 長時間のスマホ・PC姿勢
- 過去の感情体験による防御反応
これらによって側頭部から内側へ緊張が伝わり、蝶形骨が固まり、
目の奥の重さ、こめかみの締め付け、頭の奥のぼんやり感などが現れます。
蝶形骨がゆるむとどうなる?
「頚椎×硬膜リセット」セラピーでは、蝶形骨の状態を重視しています。
軽く触れるだけで、呼吸とともにわずかに動く蝶形骨がふっと柔らかさを取り戻す瞬間があります。
そのとき、多くの方が
「目が開いた感じがする」「呼吸が深くなった」「こめかみの締め付けがなくなった」と口にされます。
これは構造が整い、脳脊髄液の循環が改善し、自律神経バランスが回復し始めたサインです。
単なる“骨”の問題ではなく、心身をつなぐ“中枢”としての蝶形骨が解放された結果といえます。
まとめ:頭の奥にある静かな“鍵”
目の奥の痛み、こめかみの不快感、原因不明の頭痛や不調。
その裏に、蝶形骨の緊張や硬直が潜んでいることは少なくありません。
そして次回は、今回お伝えした蝶形骨と、首の奥にあるC2(頚椎2番)がどのように連動しているのかを深掘りします。
頭の中心と首の中心が響き合うその仕組みを知ることで、頭痛ケアの可能性はさらに広がります。
静かなタッチが、なぜ深く神経に届くのか——。
その“つながりの真実”を、次回も丁寧にお伝えします。
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