その痛み、本当に“治った”と言えるのか?
「先生、もう頭痛は出ていません!」
「前ほど辛くはないけど、まだ少し気になります…」
どちらの声も、私のもとに届くリアルなご感想です。
この2つの言葉の裏にあるのは、「治るって何だろう?」という問い。
“痛みがない状態”だけがゴールではなく、“その人らしく生きやすくなる”ことこそ、本当の意味での「回復」なのではないかと感じています。
症状が消えた=治った?
病院や医療の現場では、「症状がない=治癒」という評価が一般的です。
たしかに、痛みや不調がなくなると安心しますし、日常も快適になります。
しかし、頭痛の根本原因がライフスタイルのストレスや心の緊張にある場合、症状が一時的に消えても、再発することは少なくありません。
「本当に治る」とは、症状を追いかけることではなく、その人自身が“整っていく過程”を大切にすることなのだと思います。
東洋医学と統合医療の視点
東洋医学では「未病を治す」という考え方があります。
これは、まだ症状として現れていない不調を整えていくという発想です。
また、「気・血・水」の流れや、五臓六腑の調和が取れている状態が“健康”とされ、痛みだけでなく、気分や意欲、人間関係にも変化が起きてきます。
統合医療でも、「癒し=症状が消えることではなく、本来の自己に戻っていくプロセス」と定義されることがあります。
まさにこのアプローチは体と心の統合を促しているのです。
頚椎×硬膜リセットで起きる“快方”とは
頚椎×硬膜リセットセラピーでは、C2支え圧を通じて、身体が“防御モード”から“安心モード”へと切り替わっていきます。
すると呼吸が深くなり、感情が穏やかになり、内臓の動きが整っていきます。
その変化は「症状の消失」という形だけでなく、“自分らしさの回復”や“生きやすさの実感”として表れるのです。
施術中に涙を流す方、笑顔が自然にこぼれる方――その一つひとつが「回復のサイン」なのです。
患者さんの声が教えてくれること
「昔のように頑張らなくてもよくなった気がする」
「痛みのことばかり考えていたけど、今は忘れている時間が増えた」
「人と会うのが億劫じゃなくなった」
これらは、ただの“施術の結果”ではなく、その人の内側で「変化する準備」が整い、それが現実に反映され始めた証です。
こうした声こそ、「治るとはどういうことか?」の答えを、私たちに静かに教えてくれているように感じます。
まとめ:症状の奥にある“声”に耳をすます
私が考える「癒し」とは、不調を“消すこと”ではなく、不調の“意味に気づくこと”。
頚椎×硬膜リセットセラピーは、その“気づき”のきっかけとなる、静かで深い対話の時間です。
あなた自身があなたに還る――それが、治る以上に大切なプロセスなのかもしれません。
次回予告
【第19回】変化のプロセスを歩む〜頭痛からの回復が教えてくれること〜
回復のプロセスでは、心や体が「変わりたい」と願っても、なぜかブレーキがかかってしまうことがあります。
次回は、その背景にある“無意識の抵抗”と、それをやさしくほどいていくためのアプローチをご紹介します。
ご案内 ― 症状の奥にある声に耳を傾ける時間を
頚椎×硬膜リセットは、症状を消すだけではなく“生きやすさ”を取り戻すためのセラピーです。
東洋医学と統合医療の視点を組み合わせ、体と心の調和を促します。