「治る」とは?頭痛改善の本当のゴールとC2アプローチの意味を考えます。
頭痛が消えても不安が残る…それは“治った”と言えるのか?
「最近は頭痛が減ってきました。でも、また再発するんじゃないかと思うと怖くて…」
セッションを継続してくださっている患者さまから、こういった声をいただくことがあります。
症状が軽減しても、不安が残っていたり、また元に戻ってしまうのではという恐れがある。
この感覚は、単に頭痛が消えただけでは「本当の意味で治った」とは言いきれない、ということを教えてくれます。
では、“治る”とはいったい何なのでしょうか?
東洋医学の視点:「未病を治す」という考え方
東洋医学には「未病(みびょう)」という概念があります。
病気としては現れていないけれど、体や心のバランスが崩れている状態です。
この未病の段階で整えていくことが、真の意味での「治療」であり、「予防」であり、「調和」なのです。
つまり、症状の有無だけでなく、「今、自分がどう在れているか?」が何よりも大切。
そして、その気づきを促すのが、“やさしい支え”である「頚椎×硬膜リセット」セラピーの役割のひとつなのです。
C2支え圧は“変容の扉”
「C2を支えるだけで、なぜこんなに楽になるのか?」
この施術を受けた多くの方が驚かれます。
でもこれは、単なる物理的な矯正や筋肉をゆるめるという話だけではありません。
C2という部位は、神経・膜・脳脊髄液など、体の中心に関わる構造が密集しており、ほんの少しのタッチでも全体の緊張を解放し、自律神経のスイッチを切り替えていく力があります。
さらに、“支える”という行為そのものが、患者さまの潜在的な安心感や回復力を呼び覚まします。
それは、単なるテクニックではなく、「在り方」としてのケアなのです。
頭痛が伝えてくれる“生き方のズレ”
慢性頭痛に悩む方の多くが、実はとても真面目で、頑張り屋さんです。
知らず知らずのうちに、自分にプレッシャーをかけ、感情を抑え、無理をしている——。
その結果として、交感神経が高ぶり、呼吸が浅くなり、頭蓋の緊張が続くことで、頭痛が現れていることも少なくありません。
つまり、頭痛は「もっとやさしく生きてほしい」という体からのメッセージとも言えるのです。
だからこそ、「痛みが消える」ことだけがゴールではなく、
「どう自分と向き合い、生き方を整えていくか」が、本当の意味での“治る”に繋がっていきます。
まとめ:「治る」とは、より調和した自分に戻ること
「頚椎×硬膜リセット」セラピーは、あくまでその人の回復力を呼び覚ますきっかけです。
施術者が何かを“治す”のではなく、本人が「自分の中にある力」に気づいていくプロセスをサポートするものです。
“治る”とは、症状がゼロになることではありません。
むしろ「体が安心し、心が自由になり、人生の流れが整っていくこと」そのもの。
それは、「本来の自分を取り戻していく旅」なのかもしれません。
▶ 次回予告
【第10回】実際のセッションでは何が起きているのか?
次回は、「頚椎×硬膜リセット」セラピーを通して、どのような変化が起こっていったのか?
実際の患者さまの記録から、ご紹介していきます。