その頭痛、C2(頚椎2番)が関係しているかもしれません。
「首の骨をそっと支えるだけで、なぜ楽になるの?」——頭痛に悩む方からよくいただく質問です。
前回は「頚椎×硬膜リセット」セラピーが“押さない・揉まない・矯正しない”のに深く作用する理由をお伝えしました。
今回は特に重要な頚椎2番(C2)と硬膜の関係に注目し、『なぜ頭痛に効くのか』を解剖学・神経学の視点から解説します。
C2(頚椎2番)とは?頭痛・硬膜・自律神経への影響
頚椎は全部で7つあり、上から2番目がC2(軸椎)です。
C1(環椎)とともに首の回旋を担い、頭蓋と背骨の接点でもある非常に繊細な構造です。
C2の周囲には、頭痛と密接に関わる重要な組織が集まっています:
- 後頭部から側頭部・目の奥まで痛みに関わる大後頭神経
- 脳への血流を担う椎骨動脈
- 硬膜と連結する後頭下筋群と筋膜
- 自律神経バランスの中枢となる交感神経幹・副交感神経
C2周囲の緊張が引き起こす頭痛の4つの原因ルート(神経・筋膜・血流・自律神経)
- 神経ルート:大後頭神経の圧迫で後頭部・側頭部・眼奥に痛み
- 筋膜ルート:後頭下筋群の緊張が硬膜を直接引っ張る(Myodural bridge)
- 血流ルート:椎骨動脈の圧迫で脳への血流不足、頭重感やめまい
- 自律神経ルート:交感神経過緊張で呼吸浅化・筋緊張・睡眠や消化機能の低下
なぜ「C2支え圧」で頭痛や自律神経が変化するのか
強く押したり動かすと防御反応で筋肉は硬くなります。
「支え圧」は赤ちゃんの頭を包むような繊細なタッチで、筋膜や神経系に深く働きかけます。
- 筋膜の反射的リリース
- 脳脊髄液(CSF)の循環サポート
- 副交感神経優位(リラックス状態)への切り替え
海外の手技療法(CST・オステオパシー)でも注目されるC2支え圧の重要性
この施術はC2支え圧を中心に、クレニオセイクラルセラピー(CST)、オステオパシー、エネルギー療法を融合した独自のセッションです。
- CST:硬膜リリースとCSF循環の要としてC2を重視
- オステオパシー:C2は“静寂(Stillness)”と“リズム”の中継点で、自己調整力を引き出す部位
これらの理論と、「支える」ことで得られる実感が、やさしく響き合っています。
安心感と副交感神経の働きが頭痛を癒す鍵
医学的にも「安心感は副交感神経を優位にし、自然治癒を促進する」とされます(ポリヴェーガル理論)。
安心できる空間とやさしい支えが、自律神経を整え、長年の緊張をほどいていくのです。
まとめ:頚椎2番(C2)から整える頭痛ケアの可能性
頚椎2番(C2)という小さな骨の周囲には、頭痛の根本要因が凝縮しています。
そしてそれは“強く押す”のではなく、“そっと支える”ことでやさしく解放されます。
そのしくみは最新の解剖学や神経生理学でも裏付けられています。
次回予告
次回は「感情・東洋医学・エネルギー」から見た頭痛とC2のつながりについて深掘りします。
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